Day055_借金の話
昨晩も雷が鳴っていましたが、今日は午後から度々スコールのような雨が降りました。
今日は休暇中にちょっと心配な連絡が来ていた世帯にお話を聞きに行くため、朝からフィールドへ向かいます。 昨日既にフィールドに来ていた職員さんとカウンターパートNGOは、午前午後と2回の家庭菜園トレーニングを実施します。
1- 村長さんとの打ち合わせ
まずはロカッブス村長さんのお家へ。
自治会の日程について確認をします。昨日、事務所では23日にロカッブス村の自治会の開催、と仮決めがされていましたが、プチュム・バン(カンボジア正月)から15日目にあたるこの日は、村の多くの人がもう一度お寺(パゴダ)に参拝しに行く日では?とスタッフの1人が心配していました(そういう慣習があるそうです)。
村長さんに確認すると、やはりその日は人が集まりにくいだろうとのこと。31日に変更となりました。
家畜銀行の動物の数や、最近の村の様子などもゆるやかにお聞きしました。
ロカブス村のモデルファームもそろそろ始まったようです。今月からいよいよ野菜も植え始めます。
対象となる2世帯は日雇い労働にも行きながら、野菜の栽培も行います。栽培が負担になりすぎてしまわないよう、対象者の方と丁寧に話し合いながら進めたいところです。
2- 鶏銀行と借金のお話
午後一番で、プレア・プット村にて鶏銀行の小屋が建った世帯を訪問しました。
月次レポートでアジア事業の進捗を支援者さんに報告するため、カンボジアスタッフに通訳をして頂いて、インタビューをします。
テラ・ルネッサンス側からの鶏はまだ支給されていませんが、鶏小屋には、ご自身で購入した鶏が数匹住んでいました。
この世帯は、6名家族。52歳になるお父さんとお母さん、それから娘さん息子さんがそれぞれお二人ずついらっしゃいます。
お父さんは、以前は鶏を100匹ほど飼育をしていた時期もあったそう。しかし、鶏は病気や寒さに弱いため飼育が難しく、雨季に一気に亡くなってしまったそうです。 今回は、飼育の技術をきちんと学んで育てられるようになりたいと、鶏銀行のプロジェクトに参加してくれました。
現在はタイへ物を売りにいったり、出稼ぎに行ったりして生計を立てています。
リュウガン(※ ライチのような果物)が収穫できる時期は、まだ9歳、15歳のお子さんを含めた家族全員でランガンを収集し、お父さんがタイに売りに行きます。 リュウガンがとれるのは一年で3〜4ヶ月ほどなので、それ以外の時期はタイへの出稼ぎ労働に行っているとのこと。 (タイの出稼ぎの様子はこちらに書いたので、ぜひ。リュウガンを剥くお仕事です。)
guratony-in-battambang.hatenablog.com
今日はお母さんがフルーツをタイに売りに行っていると言っていました。
ちなみにリュウガン売りで得られるお金は、15日連続で売りに出かけて、1000〜5000バーツほど(結構波があるようです)。 1000バーツが32ドルなので、32〜150ドルくらいです。
ずっとこの地に家を建てるのが夢で、最近やっとお家を建てることができたのだと教えてくれました。
たしかに、石造りの一軒家の立派なおうちが立っていました。
しかし、貯めたお金だけでは賄い切れず、7000バーツ、つまり200ドルちょっとの借金をしたそうです。 利子率は月3パーセント…。
家を建てるためにお金を借りるのは日本でも一般的なので、彼の借金が云々というのではないのですが、
カンボジアでは借金のハードルが低いようで、 皆さんお金が足りないときには、あまり計算せずに、すぐにお金を借りてしまう傾向があるそうです。
事業対象者さんの中にも、キャッサバ栽培が一年目で大当たりしたので、二年目は借金をして大幅に畑を拡大したところ、 値崩れして多額の借金だけが残ってしまった、という方がいらっしゃいます。
借金もまたちょっとずつ返していくとお話をしていましたが、 月3%の利子率は中々高い....。
鶏銀行が、彼の収入源の一つになり、少しでも早く借金を返せるよう貢献できたらと思います。
3- 連絡があった世帯の訪問
その後は、プチュムバン中に気になる連絡があった数世帯を回りました。
政府から支給された土地がシェムリアップの近くにあるため、そちらと行き来をしなければいけない世帯。 事業対象者だった父親が亡くなってしまった世帯。
ご家族の意思を確認し、引き続き事業を続けていくことに決まりました。
牛の大渋滞に合いながらフィールド事務所に帰ります。
本日の出費(4000KHR ≒ 1.0USD)
- アクエリアス:2000KHR
- お昼ご飯:5000KHR
- 夜ご飯:8600KHR