Day056_支援者さんが訪問下さいました
カムリエン、今日は午後13時頃から降り始め、15時に強く降りました。
夜までぐずつき、雷も光っていました。
本日は、東京より6名の団体賛助会員の方がフィールドにお越し下さいました。
午前中は、事務所長とスタッフ2名とで支援者さんをアテンド。カウンターパートNGOのスタッフ3名は、午前午後と家庭菜園トレーニングを実施しました。
事業対象者の方の家へ
まずは、ロカッブス村にある一世帯を見て頂きます。
彼については、前インターンが詳しくブログで書いてくれています。
彼は、キャッサバ栽培の失敗で多額の借金を抱えてしまいました。
しかし、トレーニングで学んだ伝統的な薬を作り、鶏やあひるを病気から守ったり、炭で鶏やあひるを温めてあげたり、さらにはご自身で効率のよい生産方法を編み出したりして(鶏はある程度卵の数がないと温め始めません。例えば、卵を2個産んでも、10個ほどになるまでは温め始めません。そのため、ある鶏が卵を温め始めたら、孵化した卵から順に、まだ温められていない卵とどんどん取り替え、鶏が卵を温め始めるのを待つ時間を短縮しているそうです。)丁寧に世話をした結果、これまで鶏飼育で250ドルを稼いできました。
借金もあと少しで完済できます。
今日も、そろそろ寒くなってくる季節だから、急いで新しく鶏とあひるの家を増築しなくては、とお話していました。
家庭菜園も実施しており、野菜をここに買いに来る方もいらっしゃいます。
次に、カウンターパートNGOの先生方が実施して下さっている家庭菜園トレーニングの見学へ。
その後、JICA事業対象者の方のお家へ。彼もまた、家庭菜園トレーニングで習った薬を作り、 ご自身であひる小屋の増築もされています。
一回25リットルほどまとめて作るそうです。一度、近所の犬の病気もこれで治してしまったとか…。この伝統的な薬に興味を持って頂けて、日本でもきちんと作れば商品化出来るのでは?とお話しされていました。
こちらにきてからは主にNGOのスタッフさんとしかお話する機会がありませんでした。さすが経営者さんたち。事業を見て頂く中で、こうしたら売れるのでは?というコメントが多く寄せられました。
視点が違う経営者さんが、御飯の際や移動の際にぽろっとしてくれるお話が面白く、自分の世界で閉じていないで、もっと色々な分野の人とお話したいなと感じました。
事務所のご案内
最後に、事務所をご案内し、最近取り組んでいるハリナシミツバチの養蜂について紹介させて頂きました。 現在、JICA事業対象世帯の5世帯で、家畜銀行と並行してハリナシミツバチの養蜂事業をすすめています。 8月には国内事務所職員も訪れて、ブランディングのためのワークショップも実施しました。
中の様子にみなさん興味津津です。
視察の後は、近くのレストランでお昼を食べました。
1人の方が「自分たちの組織がなくなることを理想に掲げながら、それでも前進するという発想が素晴らしい。自分たち会社は従業員を食べていかせなくてはならないから、そんな発想はできない。」と言って下さいました。
しかし、NGOも一つの組織です。そこで食べていく職員がいることに変わりはありません。
村の方のためではなく、支援者さんがお金を出しやすいような事業になってしまったり、 職員が食べていくための事業になってしまう危険は常にあります。
また、このようなアテンドの際には、ある程度事業によって成果が出た世帯をご紹介させて頂いています。
アテンドをした際には、対象者の方についでにお話を聞いていったりもするので、成果が出ている世帯ほどNGOスタッフとのコミュニケーションも密になる傾向があります。
富める者はますます富み、貧しき者は持っている物でさえ取り去られるのである…
とまではいきませんが、でも、気をつけていないと、
うまくいっている世帯はコミュニケーションも密になり、さらに見に来てくれる方がいることでモチベーションも上がってますますうまくいき、そうでない世帯はますますやる気をなくしてうまくいかなくなってしまう…という風に、マタイの法則がゆるやかに働いてしまうのは確かです。
うまくいっていない世帯にもきちんと目を向けて、フォローアップしていかなければ、と、アテンドをする度に、いつも思っています。
午後は、カンボジアスタッフ2名とカウンターパートナーNGOスタッフ1名はバッタンバンに戻りました。 私は近くのカフェにいって作業。事務所長さんは、蜂の専門書を片手に、ラオス養蜂事業のためのマニュアルを作成していました。