バッタンバン滞在記

バッタンバン滞在記

休学中の大学院生。カンボジアのバッタンバンで 認定NPO法人テラ・ルネッサンスのインターンをしています。 自身の備忘録も兼ねて、3ヶ月半の滞在期間中限定でNGOのお仕事、 バッタンバンの街について日記形式でご紹介します。

Day011_鶏飼育トレーニング

カムリエンは終日晴れの暑い一日です。

今朝はマーケットで米粉パンを買ってみました。中学生くらいの女の子が売っています。
喉がとっても乾いていたので、マーケットのジュース屋さんに初めて挑戦してみたところ、激甘ジュースが特大サイズで出てきました。いちごみるく味のかき氷のシロップを飲んでるような感じです。「小さいサイズで」というクメール語を覚えたほうが良さそうです。

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午前

その後、みんなでトラックに鶏の飼料を乗せて、JICA事業対象者のお宅へ。対象世帯は合計で100世帯ありますが、10世帯、45世帯、45世帯という3つのグループに分けてそれぞれ違う動物から家畜銀行を始めています。本日回るのは一年目はヤギ、二年目は鶏、三年目は牛という予定の世帯です。午前中で8軒を回り、今年引き渡した鶏の健康状態の確認と、鶏の飼料の作り方のレクチャーを続けました。

先生が作ったEM菌を鶏の餌に混ぜると、免疫がアップし病気や鶏の発熱を抑えることができるそうです。お米と水にEM菌を足した飼料と、トウモロコシの粉末にEM菌と塩を混ぜ込んだ飼料の作り方をレクチャーして回ります。

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レクチャー中

例えば8世帯の中にはこのような世帯がありました。

  1. 60代くらいの男性(両足を失っている)1人と、息子さん1人と赤ちゃん1人。木造の高床の家。おじさんは体の都合から働きにはいけないらしく、鶏の世話に専念しているそう。先月鶏を提供されたが、もう3匹が子供を生んでいる。先日トレーニングで学んだEM菌の薬をつくるため、先生たちにPam Sugarという薬草だけ持ってきてほしいとお願いしていた。後の材料は全て周辺で集められるのだという。

  2. 子供5人、50代くらいの男性が2人(うち1人は片足を失っている)。子ヤギが2匹…と鶏もたくさん。牛も飼っていた。50m四方ほどの広い敷地に施設のような建物が建っている。トタンで作った小屋にも寝室があり人が住んでいる様子。

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  1. 50代くらいの男性、女性1人ずつ(既に息子たちがいる様子)。JICA事業でハリナシミツバチも養蜂中。一階建て木造高床式の家と、その手前に石造りの家が一つある。庭も合わせると敷地は30m×10mくらいで結構広い。果実が豊かでライチやバナナをくれた。お父さんもお母さんも熱心に説明を聞いてくれた。

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高床で一階スペースは壁がない住居が多い。

午後

午後は引き続きスワイソウ村から、鶏を見て回ります。8世帯を回りました。2世帯ピックアップして書きます。

  1. れんがづくりのしっかりした家(2階建て)。50代くらいの女性1人、息子さん1人、おそらくこの家の方ではないと思われる(?)50代くらい女性2人が家の裏で話をしていた。4匹のやぎと鶏。前に提供した野菜用のEMが残っていたので、先生が今回の提供する鶏用と区別できるように、どれが野菜用でどれが動物用なのかをラベルに書いていた。おそらくこの家のお母さんと思われる50代くらいの女性に説明。何回も聞き直して先生に分量を確認していた。途中の雑談で、最近このあたりで中絶で女性がひとりなくなったのだと教えてくれた。バッタンバンまで行かないとプロの医者がいる病院がないという。帰り際、私に向かって、テラ・ルネッサンスの支援にとても感謝していると言ってくれた。

  2. 30代くらいの男性が1人。木造高床の家(一階は壁がないが住居スペース)。 きちんと世話をしているようで、ヤギが7匹もいた(貸与されていたヤギはすべて返却済みで現在はもう彼自身のヤギだという)。近寄ると大集合してきてとても人懐っこい。鶏については、卵を暖める場所として小屋もご自身でカバーをしていた。

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ヤギ大集合

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小屋の中で卵を温める鶏

最後に昨日息切れを起こしていたために、アロエとはちみつを混ぜて飲ませたヤギのいる世帯に、もう一度ヤギの健康状態を確認しに行きました。状態はあまりよくなっておらず、今日も息があがってしまって苦しそう。今度は錠剤をお母さんに渡して帰りました。

50〜60代くらいの男性と女性の両方、あるいはどちらかが家にいて家畜の世話を見ていて、息子娘夫婦が畑なり出稼ぎに出かけているパターンが多いようです。今日は家にいる人や説明を聞いているときの表情、そして家畜の数ばかりに目がいっていたようで、記事を書いていて、家の様子のメモが少ないことに気づきました。木造で一階しかないという家もあれば、石造りで2階建てになっている家まで、対象世帯の家の様式はわりと幅広くあります。庭の広さも様々で、家は石造りでしっかりしているけれど、庭は脇に数メートル四方しかないという世帯もあれば、家は木造で一階しかないけれど、家の裏にヤギを放牧できるくらい広い庭を持っている世帯もあります。

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広大な庭を駆け回るヤギたち

次回から家の様子もお伝えできるようきちんとメモを取ってきます(といっても記事を溜めてしまっていて、本記事を(手元のメモから引き写して)書いているのが10月頭なので、次回というのはDay012ではなく、お盆休み明けのDay50くらいになってしまうのですが…)。

今日の夜は、先生たちやカンボジアスタッフに、テラ・ルネッサンスに関るまでの経緯を聞いてみました。元々地雷撤去団体のMAGに勤めていたスタッフが多いです。

本日の出費(4000KHR ≒ 1.0USD)
  • 朝のパンケーキ:500KHR
  • ジュース:3000KHR
  • コーヒー:1.25USD(今日はお昼に、チェーン店風のカフェに行ったため砂糖・シロップなしのコーヒーが久々に飲めてとても嬉しかったです)