バッタンバン滞在記

バッタンバン滞在記

休学中の大学院生。カンボジアのバッタンバンで 認定NPO法人テラ・ルネッサンスのインターンをしています。 自身の備忘録も兼ねて、3ヶ月半の滞在期間中限定でNGOのお仕事、 バッタンバンの街について日記形式でご紹介します。

Day018_プレア・プット村の基礎教育支援

カムリエンは6時頃に大雨が降りました。

今日のお仕事1:牛銀行のプレ―ト配布

カウンターパートの先生方は、今日は一日獣医トレーニングです。バッタンバン州農林水産局の獣医専門の先生をお呼びして、2人の村の方にレクチャーをしていただきます。

テラ・ルネッサンス職員は、JICA事業の牛の対象者にプレートを配布して回っていました。JICA事業の家畜銀行で生まれた牛の数を管理するためです。子牛が産まれたら写真のプレートをつけてもらいます。最近の状況もゆるやかに聞きながら回ります。

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繰り返しになって恐縮ですが、JICA事業は、対象の100世帯を45(鶏→ヤギ)世帯、 45(ヤギ→鶏)世帯、 10世帯(牛→ヤギor鶏)にわけて、それぞれ違う動物から始めています。

2021年1月の事業終了までに、各世帯が最低2種類の家畜飼育から収入を得られるようにすることが目標です。1年目に家畜飼育を試してみて、様々な理由から育てることが難しい人は次の動物の貸与を一旦休止したり、土地が狭すぎるところは針なしミツバチにしてみたり、とそれぞれの世帯に合わせた対応をしています。

鶏やヤギに比べて牛は購入費が高いため、数十世帯分の購入が難しく、10世帯への提供となりました。ちなみに、牛銀行では、10世帯それぞれに雌牛だけを引き渡し、雄牛は近くの業者からレンタルして繁殖させます。

未だに妊娠しない牛がいる一世帯があり、替えてほしいとの要望がありました。事務所で管理していた際に警備員を襲って骨折させたり、引き渡しの際にも暴れたため他の牛より1日遅れて引き渡しをしたり、と何かと問題があった牛だそうです。

一方、先日牛が生まれたばかりだという世帯もありました。引き渡しの際には一番小さな牛だったといいますが、50〜60代くらいの夫妻が毎日世話をしてくれて、お母さんヤギはずいぶん立派な体格に。ご夫妻のうち、お母さんに懐いていて、お父さんはあまり近くに近寄らせてくれないそうです。

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子牛を見せてくれた

今日のお仕事2:獣医トレーニン

事務所に戻ると、獣医トレーニングの実施中でした。獣医トレーニングとは、先生たちがバッタンバンに滞在している際や長期休暇で駆けつけられないときにも、村の中で家畜の問題が対処できるよう、2人の村人に動物への医療技術を身に付けてもらう訓練です。5日間かけて行います。

詳しくは団体ブログで前インターンが説明してくれています。

terrarenaissance.blog.fc2.com

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今日のお仕事3:プレア・プット村訪問

その後、報告書の素材を集めるために、プレア・プット村へ。プレア・プット村では、2015年に学校を建設し、現在まで基礎教育を実施しています。具体的には先生と給食スタッフのお給料を支援しています。

この日は17人全員が授業に出席していました。午前の幼稚園クラスの国語の授業と、給食の様子を記録しました。

この時の訪問も含め、授業の様子は団体のyoutubeで公開していますのでぜひ御覧ください。

おまけ:パイリン州の話

本日は午前でフィールドでの用事を終え、午後バッタンバンへと戻りました。途中、パイリンという地域でお昼を食べて行きました。

パイリン州は内戦時代、ポル・ポト派の最後の拠点になった地域です。豊富に採れたダイヤモンドがタイへと密売され、武器購入の資金源になりました。また、この地にあった豊かな森林も資金のために伐採されたといいます。

山(山は見渡せるので軍の拠点になる)の麓、川など水が補給できる場所の近くには20〜30センチの間隔で大量の地雷が埋められたといいます(普通は1mくらいの間隔で埋まっているという)。

本日の出費(4000KHR ≒ 1.0USD)
  • パイリンでお昼:1$
  • コーヒー:1500KHR
  • バゲット:2500KHR
  • お肉の串焼き:5000KHR
  • タピオカのお餅?みたいな緑のゼリー:1.0$