Day057_【虫・集合体苦手な方は閲覧注意】ミツバチの分蜂作業
カムリエン、晴れの1日でした。
今朝はカウンターパートNGO農業作業員の1人と、事務所長とで、朝からJICA事業で養蜂をしている世帯の状況を確認しに回りました。
養蜂をしているミツバチの種はハリナシミツバチ。カンボジアでは、ハチミツは従来薬として使用されてきました。
養蜂は重労働ではないためい、JICA事業対象者である地雷や不発弾で体に障害を持った方でも取り組みやすいのではないかと考え、昨年から試験的に導入しています。現在は、ミツバチが蜜を集めやすそうな、土地の回りに草花が多い5世帯が挑戦中です。
来月から乾季に入り、養蜂に最適な気候となります。養蜂に挑戦している世帯のほとんどで1箱目が満タンになっているため、来月、分蜂作業を行う予定です。その前に、一度問題がないかを確認することになりました。
さっと見回りを終えて、残りの時間は事務作業になるはずでしたが…
初めに回った家庭で、いきなりトラブル発生。
巣箱の上部がシロアリに食われていました…🐜🐜🐜
このままでは巣箱を食い荒らされてしまうため、シロアリ駆除と同時に新しい箱への分蜂作業、採蜜も行いました。
ちなみに、シロアリは鶏銀行で飼育中の鶏たちが綺麗に食べてくれました。
作業服を来て分蜂作業中の先生と、事業対象者の方。
中を開けるときに近くにいたら、大量のハリナシミツバチに襲われました。彼らは刺しはしませんが、噛んできます。これが結構痛い。
髪の毛にもたくさん引っ付かれて大変でした。
小さい球体は卵、大きい球体には蜜が入っています。
ちょっと舐めさせてもらいましたが、結構酸っぱかったです。周りにある花の種類で味が変わるとか。
それほど量が取れず糖度も高くはないため、少量のお薬という位置づけで売り出しても面白そうです。
その後、3世帯を回りましたがどの世帯も順調でした。
ちなみに、養蜂事業と並行で、このハチミツのブランディング事業も進行中です。8月には、国内事務所からデザイン専門家が派遣され、養蜂ブランディングのワークショップを行いました。
その際、養蜂に挑戦している方から「マーケットに並ぶ様子がイメージでき、眼の前の養蜂事業のモチベーションが高まった、もっと頑張ろうと思った」というとても嬉しい感想が寄せられていました。
私としては、私たちに気を遣った感想ではないかなあ…と邪推したりもしていたのですが、こうしてきちんと進めてくださっているのを見ると、あの言葉は単なるお世辞ではなかったのだと思います。
午後は、カウンターパートNGOの先生たちは、豚の試料を買いに出かけました。事務所長さんと私は近隣のカフェで作業。
事務所長さんは、全事務所合同での職員会議と、会計さんへの会計報告を行っていました。ラオス養蜂事業のためのマニュアル作成も進めていました。
本日の出費(4000KHR ≒ 1.0USD)
- 洗濯洗剤@露店:13000KHR
- パパイヤシェイク@近くのカフェ:5500KHR
- カフェラテ@近くのカフェ:4000KHR
- 夜ご飯@ローカルな食堂:8000KHR
Day056_支援者さんが訪問下さいました
カムリエン、今日は午後13時頃から降り始め、15時に強く降りました。
夜までぐずつき、雷も光っていました。
本日は、東京より6名の団体賛助会員の方がフィールドにお越し下さいました。
午前中は、事務所長とスタッフ2名とで支援者さんをアテンド。カウンターパートNGOのスタッフ3名は、午前午後と家庭菜園トレーニングを実施しました。
事業対象者の方の家へ
まずは、ロカッブス村にある一世帯を見て頂きます。
彼については、前インターンが詳しくブログで書いてくれています。
彼は、キャッサバ栽培の失敗で多額の借金を抱えてしまいました。
しかし、トレーニングで学んだ伝統的な薬を作り、鶏やあひるを病気から守ったり、炭で鶏やあひるを温めてあげたり、さらにはご自身で効率のよい生産方法を編み出したりして(鶏はある程度卵の数がないと温め始めません。例えば、卵を2個産んでも、10個ほどになるまでは温め始めません。そのため、ある鶏が卵を温め始めたら、孵化した卵から順に、まだ温められていない卵とどんどん取り替え、鶏が卵を温め始めるのを待つ時間を短縮しているそうです。)丁寧に世話をした結果、これまで鶏飼育で250ドルを稼いできました。
借金もあと少しで完済できます。
今日も、そろそろ寒くなってくる季節だから、急いで新しく鶏とあひるの家を増築しなくては、とお話していました。
家庭菜園も実施しており、野菜をここに買いに来る方もいらっしゃいます。
次に、カウンターパートNGOの先生方が実施して下さっている家庭菜園トレーニングの見学へ。
その後、JICA事業対象者の方のお家へ。彼もまた、家庭菜園トレーニングで習った薬を作り、 ご自身であひる小屋の増築もされています。
一回25リットルほどまとめて作るそうです。一度、近所の犬の病気もこれで治してしまったとか…。この伝統的な薬に興味を持って頂けて、日本でもきちんと作れば商品化出来るのでは?とお話しされていました。
こちらにきてからは主にNGOのスタッフさんとしかお話する機会がありませんでした。さすが経営者さんたち。事業を見て頂く中で、こうしたら売れるのでは?というコメントが多く寄せられました。
視点が違う経営者さんが、御飯の際や移動の際にぽろっとしてくれるお話が面白く、自分の世界で閉じていないで、もっと色々な分野の人とお話したいなと感じました。
事務所のご案内
最後に、事務所をご案内し、最近取り組んでいるハリナシミツバチの養蜂について紹介させて頂きました。 現在、JICA事業対象世帯の5世帯で、家畜銀行と並行してハリナシミツバチの養蜂事業をすすめています。 8月には国内事務所職員も訪れて、ブランディングのためのワークショップも実施しました。
中の様子にみなさん興味津津です。
視察の後は、近くのレストランでお昼を食べました。
1人の方が「自分たちの組織がなくなることを理想に掲げながら、それでも前進するという発想が素晴らしい。自分たち会社は従業員を食べていかせなくてはならないから、そんな発想はできない。」と言って下さいました。
しかし、NGOも一つの組織です。そこで食べていく職員がいることに変わりはありません。
村の方のためではなく、支援者さんがお金を出しやすいような事業になってしまったり、 職員が食べていくための事業になってしまう危険は常にあります。
また、このようなアテンドの際には、ある程度事業によって成果が出た世帯をご紹介させて頂いています。
アテンドをした際には、対象者の方についでにお話を聞いていったりもするので、成果が出ている世帯ほどNGOスタッフとのコミュニケーションも密になる傾向があります。
富める者はますます富み、貧しき者は持っている物でさえ取り去られるのである…
とまではいきませんが、でも、気をつけていないと、
うまくいっている世帯はコミュニケーションも密になり、さらに見に来てくれる方がいることでモチベーションも上がってますますうまくいき、そうでない世帯はますますやる気をなくしてうまくいかなくなってしまう…という風に、マタイの法則がゆるやかに働いてしまうのは確かです。
うまくいっていない世帯にもきちんと目を向けて、フォローアップしていかなければ、と、アテンドをする度に、いつも思っています。
午後は、カンボジアスタッフ2名とカウンターパートナーNGOスタッフ1名はバッタンバンに戻りました。 私は近くのカフェにいって作業。事務所長さんは、蜂の専門書を片手に、ラオス養蜂事業のためのマニュアルを作成していました。
本日の出費(4000KHR ≒ 1.0USD)
Day055_借金の話
昨晩も雷が鳴っていましたが、今日は午後から度々スコールのような雨が降りました。
今日は休暇中にちょっと心配な連絡が来ていた世帯にお話を聞きに行くため、朝からフィールドへ向かいます。 昨日既にフィールドに来ていた職員さんとカウンターパートNGOは、午前午後と2回の家庭菜園トレーニングを実施します。
1- 村長さんとの打ち合わせ
まずはロカッブス村長さんのお家へ。
自治会の日程について確認をします。昨日、事務所では23日にロカッブス村の自治会の開催、と仮決めがされていましたが、プチュム・バン(カンボジア正月)から15日目にあたるこの日は、村の多くの人がもう一度お寺(パゴダ)に参拝しに行く日では?とスタッフの1人が心配していました(そういう慣習があるそうです)。
村長さんに確認すると、やはりその日は人が集まりにくいだろうとのこと。31日に変更となりました。
家畜銀行の動物の数や、最近の村の様子などもゆるやかにお聞きしました。
ロカブス村のモデルファームもそろそろ始まったようです。今月からいよいよ野菜も植え始めます。
対象となる2世帯は日雇い労働にも行きながら、野菜の栽培も行います。栽培が負担になりすぎてしまわないよう、対象者の方と丁寧に話し合いながら進めたいところです。
2- 鶏銀行と借金のお話
午後一番で、プレア・プット村にて鶏銀行の小屋が建った世帯を訪問しました。
月次レポートでアジア事業の進捗を支援者さんに報告するため、カンボジアスタッフに通訳をして頂いて、インタビューをします。
テラ・ルネッサンス側からの鶏はまだ支給されていませんが、鶏小屋には、ご自身で購入した鶏が数匹住んでいました。
この世帯は、6名家族。52歳になるお父さんとお母さん、それから娘さん息子さんがそれぞれお二人ずついらっしゃいます。
お父さんは、以前は鶏を100匹ほど飼育をしていた時期もあったそう。しかし、鶏は病気や寒さに弱いため飼育が難しく、雨季に一気に亡くなってしまったそうです。 今回は、飼育の技術をきちんと学んで育てられるようになりたいと、鶏銀行のプロジェクトに参加してくれました。
現在はタイへ物を売りにいったり、出稼ぎに行ったりして生計を立てています。
リュウガン(※ ライチのような果物)が収穫できる時期は、まだ9歳、15歳のお子さんを含めた家族全員でランガンを収集し、お父さんがタイに売りに行きます。 リュウガンがとれるのは一年で3〜4ヶ月ほどなので、それ以外の時期はタイへの出稼ぎ労働に行っているとのこと。 (タイの出稼ぎの様子はこちらに書いたので、ぜひ。リュウガンを剥くお仕事です。)
guratony-in-battambang.hatenablog.com
今日はお母さんがフルーツをタイに売りに行っていると言っていました。
ちなみにリュウガン売りで得られるお金は、15日連続で売りに出かけて、1000〜5000バーツほど(結構波があるようです)。 1000バーツが32ドルなので、32〜150ドルくらいです。
ずっとこの地に家を建てるのが夢で、最近やっとお家を建てることができたのだと教えてくれました。
たしかに、石造りの一軒家の立派なおうちが立っていました。
しかし、貯めたお金だけでは賄い切れず、7000バーツ、つまり200ドルちょっとの借金をしたそうです。 利子率は月3パーセント…。
家を建てるためにお金を借りるのは日本でも一般的なので、彼の借金が云々というのではないのですが、
カンボジアでは借金のハードルが低いようで、 皆さんお金が足りないときには、あまり計算せずに、すぐにお金を借りてしまう傾向があるそうです。
事業対象者さんの中にも、キャッサバ栽培が一年目で大当たりしたので、二年目は借金をして大幅に畑を拡大したところ、 値崩れして多額の借金だけが残ってしまった、という方がいらっしゃいます。
借金もまたちょっとずつ返していくとお話をしていましたが、 月3%の利子率は中々高い....。
鶏銀行が、彼の収入源の一つになり、少しでも早く借金を返せるよう貢献できたらと思います。
3- 連絡があった世帯の訪問
その後は、プチュムバン中に気になる連絡があった数世帯を回りました。
政府から支給された土地がシェムリアップの近くにあるため、そちらと行き来をしなければいけない世帯。 事業対象者だった父親が亡くなってしまった世帯。
ご家族の意思を確認し、引き続き事業を続けていくことに決まりました。
牛の大渋滞に合いながらフィールド事務所に帰ります。
本日の出費(4000KHR ≒ 1.0USD)
- アクエリアス:2000KHR
- お昼ご飯:5000KHR
- 夜ご飯:8600KHR
Day054_パソコン故障
バッタンバン、晴れの1日。 最近雨が降っていないので、道路を走っていると砂埃がひどくてちょっと辛い。
長期休み明けです…!
久々の出勤ですが、いつもどおりお掃除を始めると不思議に気持ちが休日モードから、通常の生活に戻ってくる感じがします。 ルーティーンって大切だ…。
朝礼で簡単に10月のスケジュールと共有事項を確認しました。
カンボジア正月のプチュム・バンは、農村部の地元で親戚一同が集まって宴会をするので、お酒が入って喧嘩やトラブルも多い時期です。事業対象者の方が喧嘩か何かのトラブルで1名亡くなったようです。 また、引っ越すために、家庭菜園や家畜飼育を続けられないかもしれないという連絡も1件ありました。 明日、スタッフがこの2世帯を訪問して、状況を確認することになりました。
今日はフィールドに支援者さんがお一人訪問にいらっしゃっており、アテンドのため事務所長は午前中からフィールドに向かいました。 カウンターパートNGOのスタッフ3名も一緒です。
残ったカンボジア事務所スタッフ2名は、10月分のレシート整理と、明日の家庭菜園トレーニングに備えて野菜の種の購入をしていました。 鶏の餌や、野菜の種や、出張費や、フィールドに行き来するガソリン代。 建て替えた分は返金し、事業報告のためにとっておかねばならないものは写真をとって記録したりします。 レシートも月末になるとかなりの量があって大変そうです…。
午後は、国内事務所からの海外送金がされたらしく、会計担当が皆のお給料を引き出しに向かっていました。
そういえば今日、会計担当さんがやけにPCを使わない作業ばかりしているな、と思ったら、どうやらパソコンが故障してしまったようです。全然お仕事が進まないとのこと。
スクリーンに縦筋が入ってしまうし、動作も固まってしまうと…。聞けば2006年から使っている事務所のPC。そろそろしんどいと思うのですが、銀行から戻った後に、修理屋さんに持って行っていました。
物をできるだけ何度も直して長く使ったり、むやみやたらに購入せずに、あるものを工夫して使うこの国の習慣には感服します。
でも、働く環境づくりにも、もうちょっと力とお金を使っていいんじゃないかな…と思う時もあります💻(例えば他にも、週の半分くらい寝泊まりするフィールド事務所が、ゴザをひいてほぼ床に直寝の状態だったりします…...ねずみちゃんも床を走り回っているので、衛生的にはあんまりよろしくなさそうです。)
そう思ってしまうのは、日本の生活の感覚の押し付けなのでしょうか。
(しかし今回のPCに関しては、もう1人のカンボジアスタッフも購入に賛成していたので、やっぱりきちんとお仕事で成果を出すためにも、必要な道具と環境を揃えるのは大事なのだと思います。)
夕方、サンカー側沿いのミニ遊園地が動いていました。カンボジアという言葉だけ聞くと、途上国のスラムのような街並みを想像される方もいらっしゃる方もいるかもしれませんが、バッタンバンの街はミニ遊園地があるくらい(中心は)整備された綺麗な街です。
遊具からギィ〜というちょっと怪しげな音はしてましたが(笑)
明日は朝からフィールドです☀
本日の出費(4000KHR ≒ 1.0USD)
Day053_カンボジアのお店と海外の長期滞在で感じていること
バッタンバン、15時頃少し曇りました。それ以外は眩しい日差しの差す晴れの1日でした。
さて、今日は長期休暇最終日。明日からいよいよ出勤です…! 久々にスタッフの皆さんに会えるのがとても嬉しい。
今週は、支援者さんが土日に訪問されるため週末にフィールドに赴きます。
作業日の今日はカンボジアの御飯屋さんをご紹介。
ローカルな御飯屋さんは、こんな風に銀色のお鍋を店前に並べています。 大抵、店内で食べるのも、テイクアウトも、どちらでも可能です。
このお店は蓋を開けていますが、きちんと閉じてくれているお店もあります。それぞれのお鍋にお品書きがされているわけではないので、その場合は勝手にみんな蓋をぱかぱか開けて、中の料理を確認します。
焼き魚も美味しいです。
今日でカンボジアに来て53日目になります。
海外に初めてこんなに長く滞在してみて(2ヶ月弱なんて長期じゃないよ!っていう方もいらっしゃると思いますが、個人的には最長なのでこの表現をお許しください)、日本に住んでいる海外の方の気持ちを頻繁に想像するようになりました。
バッタンバンには英語を話せる方がたくさんいるので助かりますが、それでも、ちょっと小さい店にいる年齢の高い方とは意思疎通ができないときもあります。
先月は自国とは異なる行政システムに、ドギマギしたりもしました。
自分の母国語が言葉が通じない場所で、知らない文化や制度の中で、同じ国籍の仲間も相対的に少ない中で暮らすということが、どれだけ心細いかを知りました。
私の地元は工業地帯で、主にブラジルやペルーなどの中南米から工場に出稼ぎに来ている方がたくさん住んでいる地域です。
私が通っていた小学校には、その家族の子どもたちである外国籍の生徒がたくさんいました(1学年=1クラス30名×4クラスのうち、1クラスに平均3〜4名いたので結構な割合だった)。
あの頃の外国籍の友達は、どんな気持ちで引っ越してきて、どんな気持ちで学校に通っていたんだろうと思います。
知らない土地で、どんなに不安だったんだろう。
最近ニュースで話題になっている外国人技能実習生制度の実態に、胸が痛みます。 同時に、日本国内にいる外国国籍の方や、難民を支える活動をしている方々の尊さを感じています。
本日の出費(4000KHR ≒ 1.0USD)
- 昼ごはんのスクランブルエッグとトーストのセット@cafe EDEN:2.5USD
- アイスコーヒー@ cafe EDEN:1.0USD
- パイナップル@屋台:1000KHR
- 夜ご飯@近くにあったローカルな食堂:5500KHR
Day052_インターンのお仕事紹介とNGOの働き方について思うこと
バッタンバン、終日晴れの一日です。
そろそろ乾季に入るのでしょうか…。
道路がぐちゃぐちゃにならないのは嬉しいですが、綺麗な雨水で体を洗えなくなるのは悲しいです。
そして、長期休みも残す所あと2日。
行きたい場所には行けたし、最終日の戦争博物館とAPOPO Visitor Centerは素晴らしかったので、大満足です。
残りはバッタンバンでおとなしく作業をして過ごします。
このような作業日はいつもただのカフェの開拓日記になってしまうのですが、
そうえいば、自分が何をしているかについてそんなにたくさん書いていなかったので、今日は私が普段していることについて書こうと思います。
(ちなみにテラ・ルネッサンスのインターンは時期によっても配属によっても得意なことによっても任される作業が違うので、ここに入ったら須らく本記事で紹介される仕事を任されるわけでは全くありません。)
1.ドナーさんへの報告書やお礼動画作成
カンボジア事務所でインターンに任されるメインのお仕事は、ドナーさんへの報告書類作成です。
基礎教育支援や、給食支援や、モデルファームや学校の屋根の修理など
特定のプロジェクトに特定のドナーさんがついて下さっている場合には、1ヶ月〜3ヶ月のペースでプロジェクトの進捗状況をご報告します。
また、特定のプロジェクトでなくても何かしらの形でカンボジア事業地に関わって下さった方や、
継続的にご支援を頂いている学校や支援者さんに、報告書や動画で事業地の様子を報告する場合もあります。
〇〇さんに〇〇事業を報告して下さいという仕事を職員さんから仰せつかったら、フィールドに行った際に(必要であればカンボジア職員さんに通訳してもらいながら)情報を収集して作成します。
2.月次レポートやブログ記事の執筆
テラ・ルネッサンスは、毎月、月次レポートで海外事業の進捗状況を報告しています。
アジア事業は毎月4トピックを提出するので、職員さんと手分けをして執筆します。
3.募金キャンペーンのページ作成
つい最近京都事務所から託されたお仕事は、11月15日から始まる冬季募金に向けて、以下のようなキャンペーンページを作成することです(この夏季募金のページも職員さんと一緒に作成させてもらいました😭)。
募金キャンペーンのキャッチコピーから、メインビジュアルとなる写真の選定、それからこのページに書く内容を必要であれば海外事業部にもヒアリングしながら執筆するのが仕事です。
月次レポートやこのブログが、わりと淡々に事実を報告する言葉を使うのに対して、キャッチコピーでは人の心を掴んで動かすための言葉を使わなければなりません。
大学の卒業論文の執筆で学ぶ言葉の技術って、説明すべき存在に対応した正確な言葉を用いて説明する文章を書く技術です。魅力的でなくてもいいから、とにかく一意に意味がとれる正確な表現で書くことが大切です(魅力的に書く必要は無いんだよ、と教えられたことを思い出します)。
一方で、こうした広告の分野は、どれだけ人に「伝わる」か「動かせるか」が勝負です。
女の子の登校率が上がると、子どもの死亡率が下がる。(unicef)
とか
「一本しか売ってなかった」と好きな子に嘘をついた(ポカリスエット)
とか。
参考のためにいろんな企業さんやNPO/NGOのキャッチコピーを調べながら、うわあ、上手い…と圧倒されています。
さらに、どんなビジュアルを合わせるかもメッセージの伝わり方に影響を与えます。
インターンの作業をしてみて思うことふたつ
1. できることを広げる時間の確保という課題
他にも勝手に自分でやったりしていることはあるのですが、概ね作業はこのような感じです。率直にいうと、おそらく、同年代がお給料を得てしている仕事に比べると、ある特定の技術を教えてくれる先輩が少なかったり、特定の技術に絞って勉強する時間がとれていない分、質は劣ってしまっているような感じがあります。
「できること」を広げるには、やっぱり地道な勉強しかありません。作業をして完成品が出来上がれば達成感はありますが、自分の考えられる範囲や技術が広がったかどうかはその作業を通じてどれだけ新しいことを学んだかに依存します。
インターンをしてみて、特に国内事務所の人手が足りず、インターンも職員さんもなかなか新しいことを勉強する時間をとれないのは一つの課題だと思っています(他の企業ってどうなんだろう)。
2. 技術を持った人をNGOに巻き込みたい
関連して、もうひとつ。NGOの職員さん(特に国内事務所)の働き方を見ていると、専門分野でないことをいくつも掛け持ちせねばならない働き方だな、と思います。1人の人が、刊行物すべてをデザインをし、ファンドレイジングの戦略を練って募金キャンペーンからふるさと納税まで資金管理をし、募金のキャッチコピーを考えて、さらにはHPや顧客情報管理システムも統括する。
色々なことができて楽しい働き方だと思います。実際に職員さんの充実した顔を見ていると、素敵な働き方だと心から思います。
しかし、キャッチコピー1つとっても、ユニセフのように外部委託して専門技術を持った方に作成してもらったコピーと、技術のない人間が色々な作業を掛け持ちしながらやっとこさ考えたコピーの質はどうしても異なります。(ちなみに、テラ・ルネッサンスにはデザイン技術を持った職員さんがいて下さっているおかげで、他の団体と比べても刊行物がとても綺麗です。)
現在の状況は絶対良くない!!断固変えるべき!!というのではなくて、そういう働き方は残ってもいいけれど、専門技術を持った人が、もう少しだけNGOに関われたらきっと私たちがやりたいことはもっとうまくできるのに、という歯がゆい思いがあります。でも、(特に国産の)NGOには技術者を雇うお金がない。
企業からNGOに出向する形で働ける仕組みがあったら面白いのかもしれません。法人がNGOをサポートする一つの形として、普段は大企業で働くエンジニアや、デザイン担当者や、広告担当者や翻訳者といった技術者を、特定のNGOに派遣する制度。
(とはいえ、人を一定期間出すってまとまった寄付金を出すよりも企業さん側にずっと負担をかけるものなのかもしれない。企業さん側のインセンティブを工夫しないとちょっと弱いかな…。)
.......ちなみに、上記の記述は仕事への不満を示すものではまったくありません(笑)私個人としては、このような作業を通じて例えば院で学んだこととのつながりが見えたりして楽しいし、課題の背景も調べたりするので勉強になります。任せて頂いてとても嬉しい限りです。
本日の出費(4000KHR ≒ 1.0USD)
- レストランで昼ごはん(バナナパンケーキ):2.5USD
- レストランでバナナシェイク:1.0USD
- 屋台の揚げパン2つ:0.25USD
- アイスコーヒー:1.0USD
- レストランの晩ごはん(揚げ魚の野菜のソースがけ):3.5USD
Day049_カンボジア一人旅(シェムリアップ編)vol. 4 / ベンメリア
気づけば最近はすっかり観光ブログになってしまっていて、Day000で書いた目的と大幅にずれてきてしまっています。
早く誰かと話したいし、休み明けが待ち遠しいです。
今日のシェムリアップは日中は一日晴れでしたが、夜23時頃に大雨が降りました。
さて、Day047でクロマーヤマトゲストハウスにてメンバー募集をしたベンメリア観光。
時期が悪いのでしょうか…。結局一人も集まりませんでした…。
それでもキャンセルはしなかったので、朝8時にベンメリアへとトゥクトゥクで出発。
片道2時間の旅。舗装されていない道を行くので、砂埃対策としてマスクとサングラスを用意していきました。途中でドライバーさんがポカリをご馳走してくれました。
ベンメリア
少し手前でチケット(5.0USD)を買い、9時45分に到着です。
ナーガさん!!確かにあまり壊れていなくて立派…。
参道を歩いていくと、
正面にたどり着きました。思いっきり崩れています。
横から見た図。
木々。
まだその詳細が全く明らかにされていないベンメリア。
一体この崩れ落ちた石はどんな形を象っていたんだろう、
ここで何が行われていたんだろうと想像が膨らみます。
ここから人が去った後、木々が成長し侵食してきた過程を想像するのも楽しい。
根が建物に絡みついています。
苔むした石。
美しいんだけど、そして、お腹が空いているわけではないんだけど、
こういう石を見るとどうしても抹茶の粉がかかったわらび餅を即座に連想してしまう私は、多分卑しいのだと思います。
工事のおじさんたちが木を運んでいました。
観光できる範囲を広げるためか、橋の増築をしてくれているようです。
そういえば、ベンメリアでは勝手に付いてきて案内したあげくに法外な額を請求してくる違法ガイドがいるという記事をいくつも見たのですが、
ぼったくりガイドさんには会いませんでした。
枝の形が不思議。
美しいなあ。
一部中に入れる場所がありました。
真っ暗なトンネルを進んで行きます。若干の段差や水溜りもあるので、小さな懐中電灯を持っていくことをオススメします。
写真だとストロボたかれてしまって明るく見えるのですが。真っ暗です。
トンネルを抜けると、経堂のある広場に出ます。
久石譲の音楽が聞こえてきそうです。
写真で切り取ってしまうとうまく伝わらないのですが、背の高い木々が多く、薄暗くて涼しいです。風に揺れる葉を見ながら、中を歩いているだけで気持ちがいい場所です。
これがラピュタのモデルというデマを生むきっかけとなった場所。
でも、何気ないところも十分美しい。
ゆっくり歩いて1時間と少し滞在しました。
10時過ぎということもあって、ツアーで来られた観光客で賑わっていました。
ある景色に「おおおっ!!!」と感動したわけではないですが、この空間にいるのが気持ちよくて何周もしたくなるような場所でした。
ドライバーさんとお昼
戻ってくるとドライバーさんに、ランチは食べたか?と聞かれました。
食べていないけどお腹が減っていないからいらないよ、と言ったら、彼もそうか、と納得していたように見えたのですが。
どうやら彼の家が近かったようで、30分くらい走った場所で突然止まり、「俺は家で食べるわ!!ヌードル食べるか?」と実家に連れて行かれました。
クイティウ(米麺)を辛味噌でご馳走になりました。
ご家族がたくさんいらしゃって(お姉さん、お母さん、おばあちゃん、そして血縁関係はよくわからないけれど他にも女性2人。そして近所の子も混じっているだろうけど子ども達が15人くらい)皆でカンボジアの昼ドラに見入っていました。
お昼にちょっと複雑な恋愛ドラマを放映するのはどの国も一緒なのでしょうか。
ドライバーさんはがっつりお昼休みをとって、タバコを吸ったりゲームをしたりしています(笑)自由だなあ。
私はハンモックにお邪魔して、ご家族と一緒に昼ドラを見ていました。
50分くらいの休憩後、再び出発しました。
良い旅でした。明日はいよいよ地雷ラットのツアー。とても楽しみです🐭